2014年6月19日木曜日

「僕のA250はドイツ製だもんね!」でいいのか?

  輸入車オーナー様の中には、愛車への深い造詣を語るブログを運営されている方も多く、定期的に拝見させて頂き輸入車の着眼点などを学ばせてもらったりしています。よ〜く読んでいると独自の切り口で書いている人もいれば、評論家や雑誌の受け売りっぽい知識で塗固めている人もいて、ちょっと偉そうなものいいですが、そこには決定的とも大きな差があるような気がします。

  全てが全て当てはまるわけではないのですが、独自の切り口の人はクルマの乗り換えが少なく、愛車はもちろん試乗した1台のクルマをしっかりと掘り下げて考えていて、慎重にクルマを吟味する姿勢が印象的です。さらに価格をフェアに認識する能力に長けていて、興味をそそるポイントをしっかりと分析し、安く買えるクルマへのリスペクトが十分に伝わってきます。輸入車オーナーがほとんどこういう人ばかりだったら・・・それはそれでつまらないかもしれないですが。

  自分を十分に投影できる愛車を輸入ブランドから見つけ、さらに明晰な頭脳と豊富な経験・知識そして分別のある判断力で、興味の赴くままにクルマを語る・・・。もう逆立ちしても勝てないな、完敗です!(勝ち負けではないけど)と唸らされてしまう、「人間性豊かな輸入車ファン」というのは眩しすぎます。ポルシェだかアルピナだかに乗ってブログを書くなんてのは、とっても華のあることだと思います。

  しかし実際の輸入車ブロガーの多くは、何と言うか・・・偏見に満ちているのかなという気がします。とあるメルセデスとBMWばかりを乗り換え続けているブロガー(実在します)は、この両ブランドの試乗レビューが記事のほとんどなのですが、1年ちょっと前には珍しいことにマツダ・アテンザのレビューが載りました。ちょっと前までメルセデスのデェーゼル(Eクラス・ブルーテック)に乗っていたこともあり、日本車から発売されたディーゼル車に興味振々だったようです。

  しかし内容な・・・アテンザXDオーナー様なら読まない方が身のためといった感じのものでした。まあブログの内容なんて本来独善的なものなので、その点に関してはなにも文句を言う筋合いはなく、私も自分のブログで取り上げて糾弾するなんてことはしませんでした。もちろん内容に納得する部分も多くありましたし、なかなか上品な書きっぷりで一目置いていたブロガーさんなのでマツダがちょっとディスられたくらいで、「テメーふざけんな!」なんて言語道断なコメントする気はさらさら起きなかったです。

  このブロガーさんの素晴らしい点は、メルセデスやBMWに関しては一生懸命に情報を集めて各モデルの仕様についても細かい分析をしているところです。BMWのゴムパッキンがモデルによってどれくらい省略されるか・・・つまり最新の5シリーズが700万円とかしちゃう理由を解り易く教えてくれる記事などは秀逸でした。そしてメルセデスの世紀の問題作である現行のEクラスとAクラスに対しても、メルセデスの姿勢に多いに疑問を呈するなどリベラルな考え方にも好感を持っていましたが・・・。

  最近、なんとあれだけディスっていたAクラスに乗り換えをされたようです。さすがに本人もきまりが悪そうに、「まさか自分が乗るとは・・・」みたいなことを仰ってました。E350ブルーテックからBMW116iに乗り換えた時点でなんで?と思っていましたが、やはりというかブログを書くほどの人が116iで車検を通すほど長く満足できるはずもないだろうと思っていたら・・・。そしてAクラスになったようですが、それでも全部新車のようですから、いくら底辺モデルとはいえ乗り出しで400万円くらいにはなるでしょうから、それを2年足らずで乗り換えるとは・・・50歳前後の方々のお金の使い方は凄まじいですね。

  廉価モデルが充実しているVWとメルセデスが日本市場でとても好調のようですが、この原動力となっているのが年配の方々の飽きっぽい性格なのかもしれません。クルマ人生の先が短いなと感じるとどんどん乗り換えてしまうようになるのでしょうか?ここで心苦しいのですが、メルセデスやBMWの底辺モデルに乗る人々に多いのが「品番にやたら詳しいタイプ」です。輸入車は車体やエンジンに付いている番号で、ヴァージョンや組立工場が細かく分かれていて、そこにかなり敏感になっている人が多いようです。

  アテンザならば山口県の防府工場でまず間違いないので、マツダファンにとってはかなりどうでもいい情報なんですが、メルセデスの新型Aクラスになると、同じグレードで同じオプションが適用されていて、さらに同時期に納車されたものでも、生産工場が違うケースなんてのもあるようです。もちろん一番人気は、BMWならばライプツィヒやレーゲンスブルグといったドイツ製やメルセデスのAクラスならばラスタットのドイツ製です。Aクラスは最近ではフィンランド製が多くなっているようで、ほかにもハンガリー製やメキシコ製(アメリカで売ってないのに)もあるそうです。

  でもせっかく自分の元にやってきた愛車ですよ!自分いろいろ考えて納得して注文したクルマをなんだか「くじ引き」みたいに考えるのはいかがなもんか?と思うわけです。2年もしない内にせっかくの116iを放り出すオーナー様にとっては、プレミアムブランドとはいえ底辺グレードのクルマなんて「道具」としてしか見てないのかもしれませんが・・・。3シリーズやCクラスの車体番号で必死になっている人をネットでたまに見かけます。南アフリカ製が気に入らなくて売り払ったなんて話も聞きますが、クルマに罪はないだろうに。1シリーズは全てドイツ製ですから疑心暗鬼にならずに納得いくまで乗ってあげてほしいと思いますね・・・。

  
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