「良さそう」に見えるだけ!?
トヨタとマツダは対極だった・・・
「オマエの趣味はどーでもいい」って言われそうですけども、私はよっぽどのことがない限りはトヨタ車を買うことはない。なぜならマツダ車がとっても好きだから。10年くらい前まではマツダ車とトヨタ車は完全に水と油だった(実家のプレミオの走りはマツダ乗りにはおぞましい・・・)。ハッキリ言っては失礼だけども、トヨタ車なんてクルマじゃねーと思っている。評判モデルはどれも乗りに行くけども、ほぼ例外なく、ちょっと試乗しただけで、嫌なフィールがあちこちから出てくる。もちろんマツダとトヨタの中間くらいにある、ドレッシング見たいなドイツメーカー車やスバル車を喜んで買う人の気持ちもわからなかった(今もわからない)。
トヨタ/レクサスからもう名車は生まれない・・・
最もショッキングだったのは、新型シャシーで登場したレクサスIS・350Fスポに乗ってみて全く気分が高まらなかったときかも。あまりに掌返しが強烈な絶賛レビューも飛び交っていて、トヨタが本気でBMWを倒しにいった!!とかで、まあとりあえずレクサスディーラーにマツダ車で突撃しようという気になりました。レクサスGSも5m級のサルーンとしては絶妙だったので、ISではどんな塩梅かと期待してみたものの、GSを4.7mに縮めただけじゃね!?ってなフロントヘビーで残念な操舵。マツダ車で試乗に行くと輸入車などほぼノーインパンクトなのでISだけが悪いわけじゃないけども・・・。
メルセデスがダメな理由
レクサスISに関しては「軽量化よりもNVHに主眼を置いた高級車向けV6エンジンでスポーツセダンを作る」という本質的矛盾を抱えたままだったのがまずかった。ドイツ車をベンチマークしてたらそうなるのだろうけど、これじゃ歴史的名車など生まれるわけもない。W124の名声を超えるEクラス、Cクラスがなかなか作れないメルセデスを見てればわかるでしょ!?歴史的な名車を作りたいならもっと自由にやらないと。開発のスタートラインがすでに終わっていると言ってもいいかも・・・。
社長のセンスが絶望的
レクサスIS。このクルマがいい!!という人は一体どんな人なんだろう。BMW340iMスポの上位互換モデル・・・ってだけで商品が成立していて、いかにもカーメディアからウケるモデルだったとは思うけども、セールス的には北米、欧州、日本、中国のいずれも惨敗(実際にお金を払う市場のユーザーは賢い)。ほぼ全市場で3シリーズのシェアを減らして「黒歴史」となったF30系よりはよっぽどマシと言う人もいるかもしれないけどさ。
トヨタの名車とは・・・
日本車を代表するスポーツセダンになるはずのレクサスISが「あのクルマは何?」状態のままモデル末期を迎えることになるとは・・・。そしてレクサスISと同じく「どこぞのドイツブランド車の互換」路線のままに新型クラウンと新型カローラハッチバックが登場してきたようだ(懲りてない!!)。トヨタは日本市場とアメリカ市場で売れている車種が全く違うのでややこしいけども、日本ではアクア、アルファード、プリウス、ハリアーなど「オリジナリティ」溢れるモデルでシェアを維持してきた。
内部では何が起こっている!?
ホンダやマツダがグローバルモデルばかりのラインナップなのに対して、新型になってもほぼ国内専売だというクラウン。国内専売の使い勝手の良さで優位にシェアを築いてきたトヨタなのに、社長は欧州ブランドやマツダに憧れている様子。案外トヨタの内部はゴチャゴチャしているんではなかろうか。利益2兆円という状況が不協和音をかき消しているけども、奥田、張、渡辺など、うるせー相談役を片っ端から処分したとかいう報道も・・・。
歴史的名車
ドイツブランド車に近い雰囲気を持っていれば、カーメディアへのウケはいいけども、かつての日本メーカーの歴史的名車ってのは圧倒的な「オリジナリティ」があった。プレリュード、レガシィSW、プリメーラ、アテンザといったモデルは欧州車を連想させるし、欧州市場でも高く評価されたけども、乗った瞬間に脳みそが溶けそうな「決定的」な何かを持っていた。もうずっとこの車の生産を続けて欲しい!生涯これに乗り続けていたい!!ってくらいに熱狂ファンを集めるクルマだった・・・。
改めて・・・トヨタ&BMWは終わっている!!
レクサスISも新型クラウンも新型カローラハッチバックも、トヨタの自信作で、相対的にパラメータも高く、コスパもいいのだと思う。しかしそのジャンルの既存勢力をことごとくぶっ潰すような「刷新」を感じない。どちらも「THS」車というトヨタのネガティブなシリーズに連なる汎用モデルの域を出ない。そして廉価版のガソリンターボも全くやる気がない。トヨタ「THS」とBMW「ZF&5000rpm」。この2つのシリーズは言葉汚く罵らせてもらうと「スポーティ詐欺」だ。本田宗一郎やエンツォ=フェラーリの掲げる理想とは真逆の存在であり、エンスー趣味とは180度逆の方向へ突き進んでいる。この2ブランドには謹んで『NO!!』を突きつけたいと思う。